ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「三人姉妹」

日本/'15年公演/シス・カンパニー(A・チェーホフ作、ケラリーノ・サンドロヴィッチ上演台本・演出)


軍人であった親の赴任により片田舎に住む三姉妹が、モスクワに戻る日を夢見る。「KERA meets CHEKHOV」シリーズの2作目です。
退屈に埋もれる日々。いつ帰れるのかという期待と、どうせ帰れっこないというあきらめ。ふたつの感情が焦りと苛立ちとなって三姉妹に覆い被さる閉塞感。実は長男がいて、これがパッとしないうえに、田舎女を嫁にもらう。今公演では神野三鈴演ずるこの女が、勘違いし狂っていく様が大きく取り上げられており、もはや主人公の様相。三姉妹を映し出す鏡なのかもしれません。
余貴美子宮沢りえ蒼井優の三姉妹。堤真一はあまり目立たず。