ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「かもめ」


日本/公演終了(多演)/地点(A・チェーホフ作、三浦基演出)


大女優の息子である劇作家が才能面でも恋愛面でも苦悩する。「地点」が愛知に招かれてのレパートリー上演作です。
前知識なく観たため内容を掴むのに必死。唯一知っていた「私はかもめ」と詠うニーニャが主役とばかり思っていました。演劇の話でもあり、家庭の話でもあるのでしょう。大きな長机がそれを象徴し。気鋭の劇作家に、才能も母親も想い人すらも奪われる主人公コスチャ。地団駄を踏む気持ちもわかります。地点独特の台詞回しは控えめでしたが、非常に脳の疲れたお芝居でした。
コスチャ役・小林洋平が暴れる。他の5人が静かな分、個人的な焦りや怒りや失意がダイレクトに伝わる。