ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「ひつじ」


カナダ/公演中(多演)/劇団コープス(ダビット・ダンゾン作・演出)


牧場のひつじの生態を忠実に模写した30分の無料公演。各地で話題沸騰のカナダの劇団による公演です。初観劇。
何年も前からずっと気になっていた演目。演劇って何だろうなと思う。動物園と何が違うのか考えさせられました。食事や排泄といった生理的な当たり前のことが見世物として成り立つと思い至った経緯を知りたい。何よりひつじという選択の妙。ただただ害なく、微笑ましい。それに対して無邪気な子供の中に「怖い」という感情をもつ子がいるのは、逆に「人間」の本質をついているのかもしれません。
近代的な東京芸術劇場の地下ロビーに不自然に存在する素朴な牧場。そしてエスカレータを降りてくるひつじ。シュールとはまた違う気がします。