ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「FRIEND〜踊る戯曲1〜」


日本/公演中(再演/マチネ)/CHAiroiPLIN(安部公房原作、スズキ拓朗構成・演出)


安部公房の傑作戯曲「友達」をダンスグループ「コンドルズ」にも所属するスズキ拓郎がダンスアレンジし、若手演出家コンクールで最優秀賞に輝いた作品の再演ツアーです。初観劇。
見知らぬ家族が生活に入り込み、洗脳されていく恐怖。ポップな音楽にのせて、揃いのダンスで迫ってくることで、話の通じる可能性が全くないという一方的暴力性を浮き彫りに。4人の脇役からの客観的視点により、死に至る男の哀れな翻弄の様ではなく、不条理は自分のすぐ横にもある気がしてきました。それにしても「さからいさえしなければ、私たちなんか、ただの世間にすぎなかったのに」とは凄い台詞。
個性的な役者陣。おもしろい。