ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「わたしの星」

日本/'14年公演/ままごと(柴幸男作・演出)


滅亡が近づき火星への移住が進む近未来の地球で暮らす残された高校生たちの群像劇。柴幸男の代表作『わが星』をベースに、オーディションで選ばれた高校生たちと創られた作品です。
人の一生と星の一生を重ね合わせて長大な宇宙を描いた『わが星』を、今作では「高校生」という人生の中の一瞬を描き取ることで同じく宇宙を表出させたことへの衝撃。そして少ない登場人物ながらきっと誰しもが「あ、あのコは私だ」と思える描写と挿話の巧みさ。何より実際の高校生が演じているということが究極のリアリティとなっており、その年齢を微塵も感じさせなかったというのは最高の賛辞です。
スピカ役の札内茜梨のこまっしゃくれた可愛さ。ココ役西田心の空気を読めないキャラがツボでした。ああいうコ、いるよね。