ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「誰も死なない」


日本/公演終了(マチネ)/刈馬演劇設計社(刈馬カオス作・演出)


事故で植物人間になった小説家を見守る母親と、千羽鶴を送り続けるファンとが死を巡り想いをぶつけ合う。名古屋の「刈馬演劇設計社」による公演で、観劇は2本目です。
今回もテーマはヘビー。尊厳死安楽死という正解のない問いについて他者がどう関われるのか。アフタートークにおける劇作家佃典彦の偏執的ファンと母親と共通点への言及は刺激的でしたが、距離感によってそのステージがそもそも違うんだろうなとも思います。死なない人間なんていない中で何をどう残せるのか、という「遺産」の話なのかもしれません。大量の千羽鶴に囲まれた美術に目がチカチカ。
鈴木亜由子がなんとも可愛らしい。