ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「ピグマリオン」

日本/'13年公演/新国立劇場(バーナード・ショー作、宮田慶子演出)


なまりの強い花売り娘を高慢な言語学者が一人前の淑女に仕立て上げる。映画『マイ・フェア・レディ』の原作でもあるバーナード・ショー作品です。
オードリー・ヘップバーン主演での映画版がロマンチックだったことを前提にして観ると叩きのめされます。ショーのひねくれた人間描写と社会風刺が強烈で。先日観た『ジャンヌ』もそうでしたが、ショーの脚本では観客がカタルシスを感じるであろう場面はことごとくすっ飛ばされ、人間の小さな小さな嫌な部分がこれでもかと見せられるのです。面白かったです。
平岳大石原さとみ赤毛モノ向きではない顔立ち、まあいいですけどね。