ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「COMPOSER〜響き続ける旋律の調べ」

日本/公演初日/大阪市立大学劇団カオス(森崎博之作、宮嶋駄菓子店演出)


粗筋は過去の日記より(TEAM NACS版→id:totte:20081221)。北海道の劇団「TEAM NACS」の戯曲を学生演劇で上演した作品です。
嫉妬とコンプレックス渦巻くなかベートーヴェンがいかようにして絶望の先に歓喜を見出したのか。これが主要な題材なのですが、その感情の振れがあまりに矮小に描かれているように思えてなりません。それもまた「選ばれた天才の苦悩」ではなく「ひとりの父親の悩み」としてみた脚本の求めた形なのでしょうが。怨霊となったモーツァルトをばっさりコミカルに寄せないと単調。そしてこれは黒パネル前でやる芝居ではないと思う。
オリジナルのTEAM NACSは等身大のキャラ芝居が売り。こちらも演技ではなく個人のポテンシャルを見せてほしかったです。