ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「電車は血で走る」

日本/'10年公演(再演)/劇団鹿殺し(丸尾丸一郎作、菜月チョビ演出)


初演版を映像で観てます劇団鹿殺しの人気作再演版です。初演の感想は過去の日記をどうぞ(→id:totte:20100407)。
初演の円形舞台から一転、一般的な方形舞台に。それに伴い「電車」というキーがかすんでしまった気がしてちょっと残念。粗さが減ってキレはよく、ただ荒さも減ってキレた演技も少なめ。それを洗練とよぶか魅力の減衰とよぶかは少し悩むところです。シーンのかっこよさは格段に上がっていて楽しめたのですが、音楽のインパクトに欠けたのが痛恨。昭和歌謡みたいな初演版の曲が好きでした。
宝塚奇人歌劇団座長・秋桜ジュラの描き方がガラリ変わったように思われます。今回は河野まさとで実直な青年の話に。なぜそこに河野をおいたのか。そしてなぜ書き換えたのか。彼のハマリ役はそこではないでしょうに。