ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「図書館戦争」

日本/'13年製作/佐藤信介監督


検閲を許すメディア良化法が制定されたパラレルワールドの日本で、武力的検閲から本を守る図書隊員に助けられた経験をもつ女の子が憧れの王子様を追いかけて図書隊で活躍する姿を描く。有川浩の大ヒット小説の映画化です。原作も読みました。
表現の自由とは何かを問いかけられながら、私たちはここで描かれているのも片方からの視点でしかないことを失念しないようにせねばならなくて。東京都の例の条例のように現実的に身近な問題であり、自分の意見をしっかり持ちたいと想います。それは置いといて、キュン死にの嵐を警戒8割期待2割で臨んだのですが、期待外れ。この作品を観る人間は果たしてこの方向性で満足するのだろうかという疑問。
キャスティングは原作イメージとは違っていたものの、これはこれで有りです。ただ有川の魅力的な漫画風キャラが描ききれず。戦闘シーンよりも、それが「日常であること」のショックの方が大きいことを製作サイドは理解されていたのでしょうか。掛け合いをもっと観たかったです。