ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「かれる」


日本/公演中/牛乳地獄(桐原工務店作・演出)


何も考えることなく流され生きる女の子が頭にキノコがはえたことで周囲と関わりながら自分を探し始める。名古屋の若手劇団「牛乳地獄」2本目の観劇です。
今時の若者だけで構成される劇中世界、それほど年長者の存在感は希薄なのかとまずそこに衝撃を受けました。考えるのが面倒だからシャットダウンしてしまうのを「受動態」とは言わないのでは。能動でもなく受動でもなく、そもそも動くことをしないこの世代は"停止"しているのだと思います。結局この手の自分探しモノは締めが全てであり、その点でこの芝居の終わり方は停止→受動への移行に留まり残念でした。
主人公に共感を覚えさせたいのか嫌悪感を与えさせたいのか。魅力が乏しい今のままではどちらにせよしんどい。