ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」

日本/'12年製作/本広克行監督


警察内部が起こした事件をもみ消そうとする警察上層部と現場との闘いを描く。大ヒットドラマ「踊る大捜査線」シリーズ17年目の最終作だそうです。
脱サラの警察官がガチガチの組織体質に疑問を感じながら自分を信じてまっすぐ進む。それが「踊る」の真髄だと思います。その最新作にして最終作。17年間警察組織に属した青島刑事はもはや「組織の人間」でしかありません。ただはみ出ているだけ。お腹の肉と一緒で、これほどみっともないものはないでしょう。これは彼が昇進したからとかではなく、「踊る」を取り巻く空気に製作サイドも踊らされているからに違いないと思います。
香取慎吾さえ出てこなければそれなりに楽しめたのに。事件の動機や展開は納得いきませんがそれは脚本家・君塚良一のせいで、さらに「踊る」シリーズはいつもそんな感じなので多少諦めも入っていますが、本広の笑いの間はやはり好きです。