ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「阿修羅城の瞳」

阿修羅城の瞳 [DVD]
日本/'05年製作/滝田洋二郎監督


鬼が闊歩する江戸の街に蘇る鬼の王・阿修羅の復活とそれに巻き込まれた男のラブ・ストーリー。「劇団☆新感線」の出世作を、主演市川染五郎をそのままに映画化した作品です。オリジナル舞台版の感想はこちら(→id:totte:20110814)。
うそ臭さがキツ過ぎます。演劇では観客のイマジネーション補正で許され効果的にすらなる「嘘」が、映画になるとこうまで鼻につくのかという。敗因は美術の大失敗だと思います。登場人物がその場所に本当に立っているように見えなくて、普通のシーンですらはめ込み合成かと思ってしまいました。特殊効果もなんか安っぽかった。内容面では、主役二人の業をもっと強調して欲しかったですね。
主役・市川染五郎はオリジナルと同じ役でしたがこっちの方が歌舞伎演技に偏ってなくて観易かったです。宮沢りえで一度舞台を観てみたい気もします。