ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「岸家の夏」


日本/公演中/劇団鹿殺し(丸尾丸一郎作、菜月チョビ演出)


男運のない中年三姉妹が親の借金を返すために奔走する。紀伊国屋ホール進出が決まった劇団鹿殺しの最新作です。
正直期待はずれです。パフォーマンスは散漫、ストーリーあってないようなもの。かつての泥臭さが薄まって、ガツンと殴られるような衝撃もない。舞台は九州の設定だったのですが、そこになんの意味があったかわかりません。最後の柔道シーンは笑っていいシーンだったのかしら。東京の人気女優を客演に迎えたことで、彼女らをどう触るかに気を取られ作品の質が落ちてしまったのでは。
千葉雅子峯村リエ。確かに存在感はあるけれど、それに負けていない傳田うに演じる母親の広さと深さを誉めてあげたい。