ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「西遊記」

日本/'99年公演/劇団☆新感線(中島かずき作、いのうえひでのり演出)


実体化した三経法典の望みを叶えるべく、無法猿・孫悟空たちが大活躍する。新感線がホリプロと組んだ商業演劇の一作です。
西遊記」という作品がもともと持つハラハラドキドキ爽快感に明らかに脚本が負けてます。物語の風呂敷を広げすぎて散漫になってしまったのでしょうか。演出もグダりぎみ。人海戦術を活かしたアクションやナガモノ対決は流石新感線といえる殺陣でした。が、それくらいです。ひとつ思ったのは、ホリプロ提携公演は手を抜いてます?『荒神』と同じ台詞や『大江戸ロケット』と同じ照明があったので。わからせちゃまずいでしょ。
筧利夫はやはりお猿さん俳優の名を欲しいままにするだけのことがあります。ただいつも通り筧でしかない。いいんですけど。沙悟浄手塚とおる猪八戒深沢敦の活躍も観たかったな。