ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「また逢おうと竜馬は言った」

日本/'00年公演(再々演)/演劇集団キャラメルボックス(成井豊作・演出)


何事にも自信をもてない乗り物酔いのツアーコンダクターが敬愛する坂本竜馬の助けを借りて、愛する人のため大事件に立ち向かう。キャラメルの代表作のひとつで今回観たのは15周年記念公演版、先月末に25周年記念版が大千秋楽を向えました。
脚本がいつも通りツッコミどころ満載なのは置いといて、内容も今まで観た作品に比べて感動も小さくこれをキャラメル自身が実質「代表作」としていることに疑問が残りました。が。熱い竜馬の血潮が確かにファンには溜まらないでしょうね。離婚寸前の夫婦を幕末の薩長同盟に見立てる設定はなかなか。何より竜馬が単なる主人公の妄想ではなく実際に身近にいる気がしてくるのが人気の秘密なのかもしれません。
キャラメルの発声は慣れてくるまでがしんどい。でもテンポの良さと魅せる演出には毎度うならされます。岡田達也も途中から竜馬として見慣れてきて及第点かな。ただこの作品はキャラメルメンバーじゃない方が映えると思う。