ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「富士見町アパートメント「リバウンド」」

日本/'10年公演/自転車キンクリートSTORE(鄭義信作、鈴木裕美演出)


バブル期に歌手で売れたおデブ3人組の20年後の悲喜交々な人生を描く。同じセットを使って4人の人気作家の別々の作品を上演する自転車キンクリーツカンパニーによる意欲作、その中の鄭義信による作品です。
幸せそうな冒頭から暗転挟んで文字通り一転、明るかった部屋が一気に殺風景な寒そうな部屋へと変わる。家っていうのは住む人間の気持ちひとつでここまで変わるのですね。内容は1時間でも鄭義信らしい骨太な人間ドラマを描き出しており見応え充分。人生でも「リバウンド」してしまう女たち、それでも精一杯生きている女たち。心に沁みます。
デブ3人が狭い舞台に並んでると圧巻ですね。肉体を最大限に活かした脚本と演技が素敵。中でも池谷のぶえが突出してました。