ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「キートン」

日本/'04年公演/維新派(松本雄吉作・演出)


一人の少年が寂れた映画館で観たバスター・キートンの世界。野外劇で有名な劇団「維新派」による公演です。維新派は初見。
噂はかねがね。大阪のヂャンヂャン横丁から名前を取った「ヂャンヂャン☆オペラ」と呼ばれた時代を経て、現在は大阪南港や琵琶湖に特設舞台に加え屋台などに囲まれたひとつの"街"をゼロから創りあげる。今公演は無声映画時代の喜劇俳優チャップリンと並び称されるバスター・キートンをリスペクトした作品です。舞台はモノトーンで統一され、役者はほぼ言葉を発しない。どのシーンも絵画的に洗練されており、役者の動きに個性は無くダンスを見ているような。途中ダレてはきたもののその圧倒的なパフォーマンスにただ呆然とするのみでした。
南港の夜景をバックにする舞台は圧巻。演劇は舞台上でここまでのことができるのか。是非一度劇場(?)に足を運んでみたいものです。