ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「贋作・罪と罰」


日本/公演中/大阪大学六風館(野田秀樹作、寺村拓也/八木原真由演出)


自分の理念のもと金貸しの老婆を殺した女学生と信念のもと倒幕をしようとする坂本竜馬の2人が幕末の動乱に巻き込まれていく。ドストエフスキーの名作「罪と罰」を野田秀樹が設定を幕末の日本に置き換えて作り上げた芝居を阪大の学生劇団が上演したものです。この演目は学生演劇でかなりの人気作。以前にNODAMAP上演版を映像で観てます。
舞台美術がステキ。舞台中央に横たわる橋がいい味だしてました。役者陣も発声等の基礎がキチンと出来てる印象。上手い役者さんがたくさんいて2時間20分ほどの長丁場もなんとか観続けられました。ただ台詞回しや演技に勢いがあまりなく、序盤が特に単調でタルかったのが残念。あと暗転が多かったのもしんどかったです。
それにしてもこの芝居のラスト数十分はヤバい。主人公のラブシーンからもう涙腺が危うい危うい。竜馬が暗殺されるという史実は知っているものの切なすぎます。ラストの演出は結構好きでした。