ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「Wの悲劇」

Wの悲劇 [DVD]
日本/'84年製作/澤井信一郎監督


夏樹静子の原作「Wの悲劇」を劇中劇とし、それを演じる女の、役者への執念を描いた映画です。主役に薬師丸ひろ子三田佳子、それにバンド「ツイスト」の世良公則。監督と馴染みの深い和田誠氏のイラスト付きカレンダーが主人公の部屋に張ってあり、ニヤリ。
おもしろかった!原作をそのまんま映画化せず、現実と劇とをリンクさせた脚本の巧みさに脱帽です。また、演劇界のドロドロが垣間見えたりと興味が尽きない内容に拍手。薬師丸ひろ子は初めて観ました。タヌキ顔だけれど―たまにブサイクに見える時もありますが―年齢不詳な童顔でカワイイですね。人気が絶頂期の作品だそうで。それは置いといて、世良がかっこよかったなぁ。
それにしても、なんとも豪華な劇中劇ですこと。演出に鬼才・蜷川幸雄(映画中に実際に演出家役で登場。台本投げつけてました、笑)を用い、舞台美術は「河童が覗いた」シリーズなどで知られる妹尾河童だそうで。真剣に公演が打てそうです。