ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

劇場

「ひなんくんれん」

日本/公演終了(ソワレ)/うんなま(繁澤邦明作・演出) 引きこもり少女が夢の中で行う避難訓練。伊丹アイ・ホールが気鋭の劇団の上演機会を提供する次世代応援企画「break a leg」での公演です。 言葉が固くて台詞に昇華されておらず、たんに防災啓発劇をした…

「フラジャイル・ジャパン」

日本/公演中/刈馬演劇設計社(刈馬カオス作・演出) 災害遺構として残る学校の存廃を巡って、人々の思いがぶつかり合う。名古屋の劇団の最新作です。 東日本大震災後さまざまな議論を巻き起こしてきたダークツーリズム。コンテンツの選択は悪くないけれど、…

「メビウス」

日本/公演中(Aチームソワレ)/リンクスプロデュース(ナツメクニオ作) 粗筋等は過去の日記参照(→id:totte:20180225)。再演を重ねるパッケージ作品の名古屋初公演です。 前回と異なり安定感のあるペアな印象。マイムの質は高く、画面構成も巧みで飽き…

「ヒバカリ」

日本/公演終了(マチネ)/電光石火一発座(二和進作、吉川和典演出) レンタルビデオ店の事務室で繰り広げられる人間ドラマ。 社員、バイト、パート。それぞれの生活に根付いた何気ない日常が瞬間的に揺らぐとき、そこにドラマが生まれる。事務所の金庫から売…

「ちほうとし」

日本/公演中/あたらしいまち(かしやましげみつ作・演出) 日常のなか、少女の生活を切り取る。名古屋の劇団、初観劇。 素舞台に物語のなかの町が浮かび上がるのはワイルダー「わが町」を彷彿とさせる。少女を生活ごと囲ってしまうのが地元であり、漢字の「地…

「新幕末純情伝」

日本/公演中(ソワレ)/44口径マグナム(つかこうへい作) 数奇な運命のもと河原者から剣の腕を磨いた女剣士と土佐の竜の純愛人生浪漫。『幕末純情伝』を過去2度鑑賞しています*1。 時代が変わろうとする大きなうねりのなか、「自由」を声高に叫ぶ。果たし…

「レインメーカー」

日本/公演中(マチネ)/劇団ショウダウン(ナツメクニオ作・演出) 怪物たちの押し寄せる魔法の国に暮らす子供たちの大切なものを守るお話。大阪の劇団、初観劇です。 これは大きな劇場でやらなければいけない作品。ピーターパンシンドロームかモラトリアムか…

「寿歌」

日本/公演中(マチネ)/愛知県芸術劇場・SPAC共同企画(北村想作、宮城聰演出) 核戦争を彷彿とさせる世界で、リヤカーをひく旅芸人一座のやり取りを描く。北村想の戯曲をSPACの芸術監督である宮城聰が演出した作品です。 以前に加藤健一事務所版*1を映像…

「跡」

日本/公演終了(ソワレ/追加公演)/仕立て屋のサーカス 布と音と光の旅路。仕立て屋と2人の音楽家と照明家による異色パフォーマンスユニット、初観劇です。 布が垂れ下がり敷き詰められた場所に、男がひとり行商のようにやってくる。音楽とともにやがて人数…

「MANGA Performance W3(ワンダースリー)」

日本/公演終了(マチネ/追加公演)/MANGA Performance W3実行委員会(ウォーリー木下構成・演出) 漫画家と宇宙人調査隊との交流を通して、地球は守るべき星なのかを問う。手塚治虫による同名漫画の演劇化です。 二次元の漫画表現と三次元の演劇表現をミックス…

「メビウス」

日本/公演中/リンクスプロデュース(ナツメクニオ作) 時代を越えて思い出されていく記憶の物語。組み合わせを変えて断続的に上演を重ねる演劇作品、初観劇です。 どこかであなたと会ったことがある気がする。大ヒットとなったアニメ映画『君の名は。』のプ…

「マダム」

日本/公演中(マチネ)/THE ROB CARLTON(村角太洋作・演出)危篤状態の大奥様のもとに結婚を反対されている孫が説得にくる。上質な喜劇を提供する大阪の劇団、初観劇です。 吉本新喜劇と何が違うのかを考えていました。確かに関西お笑いのイメージにしては、…

「三月の5日間」

日本/公演終了(再演)/チェルフィッチュ(岡田利規作・演出) イラク戦争開戦前後の渋谷を、若者たちの視点から描きとる。岸田國士戯曲賞受賞作を、チェルフィッチュ20周年記念にリクリエイションした作品です。チェルフィッチュは劇場初観劇。 観るのは二度…

「誕生(初生)」

台湾/公演終了/Flying Group Theatre 夢で見た鯨のお腹の中で見つけたたまごを巡る物語。台湾の劇団の親子向けのお芝居、初観劇です。 人形と投射、そして生演奏。大筋説明以外はほぼ台湾語で、ニュアンスだけで楽しむのはちょっと辛かったのですが、子供…

「大きな声がうるさい」

日本/公演終了/演劇EXPO2018(玉井江吏香作、泉寛介演出) 田舎の畑の用地買収をきっかけに集まった家族の物語。大阪で開催されている演劇EXPOの公募企画「あんたの戯曲上演させてくれへん」の1演目です。作は愛媛の「Unitout」の玉井江吏香、演出は「baghd…

「非公式な恋人」

日本/公演終了/演劇EXPO2018(綾門優季作、坂本隆太朗演出) 女性専用都市となった東京に入ろうとする男。大阪で開催されている演劇EXPOの公募企画「あんたの戯曲上演させてくれへん」の1演目です。作は東京の「青年団リンク・キュイ」の綾門優季、演出は元…

「モノロオグ」

日本/公演終了/長久手文化の家(岸田國士作、藤島えり子演出) 別れの挨拶もなくいなくなった愛する人の部屋を訪れた女の独り言。文化施設のロビーにての無料上演です。 出逢いから現在までを脈絡なく垂れ流す45分程度の一人芝居。公共空間のフリースペー…

「Kokoro」

日本/公演中(マチネ)/べろべろガンキュウ女(小山都市雄作・演出) 夏目漱石の小説「こころ」を題材に、不器用に歪んだ恋愛の形を描く。今回で解散するという関西の若手劇団、初観劇。 冒頭の再現劇が長尺で、そこから自由な発想への扉を開くときには身体はお…

「search and destroy」

日本/公演中(ソワレ)/うんなま(繁澤邦明作・演出) 単語を印字した紙に囲まれた舞台で、情報社会そのものを演劇化した作品。劇団うんこなまず改め「うんなま」となった関西の劇団、久々の観劇です。 長く観ていなかったので変遷はわかりませんが、うんなまの…

「人工恋愛双曲線」

日本/公演中(マチネ)/少年王者舘(天野天街作・演出) 縁あって2度目の観劇。 感想は先日の日記参照(→id:totte:20171104)。

「人工恋愛双曲線」

日本/公演中(ソワレ)/少年王者舘(天野天街作・演出) 江戸川乱歩の師匠筋と呼ばれる作家・小酒井不木の生涯と作品世界が入り混じる。行政主催イベント「やっとかめ文化祭」と「少年王者舘」が共同製作した作品です。 ほとんど知られていない作家をしっか…

「こころ 先生の遺書」

日本/公演終了/ナゴヤ路上劇研究会(夏目漱石原作、葱玉悠翻案) 夏目漱石による小説「こころ」を野外劇として上演した作品です。初観劇。 路上劇を標榜するからに、セットも仕込み機材も何もなく、ただただ路上にあらわれるスタイル。ジャンルとしては朗…

「それからの街」

日本/公演中/愛知県芸術劇場(額田大志作、鳴海康平演出) 「ヌトミック」額田大志によるAAF戯曲賞受賞作を、審査員でもある「第七劇場」の鳴海康平が演出した作品です。 音楽的な作品と呼ばれる額田戯曲を観るのははじめてですが、その特徴を封印するかの…

「私のペットは食用牛」

日本/公演中(ソワレ/再演)/劇団蒼天の猫標識(いば正人作・演出) ペットとして牛が流通するパラレルワールドで、ペットショップに牛を買いに来た女の物語。名古屋の劇団、初観劇。 常識を静かに揺さぶってくる。我々が認識しているペットとは何か。仮…

「女の子は基本的にイケメンが好き。」

日本/公演中/野坊主(青山和樹作・演出) モテたい男たちの居酒屋トーク。「野坊主」初観劇です。 どうでもいい与太話をこれといって捻りなくみせる。だから、劇場ごと居酒屋にして観客を力ずくで引きずり込むという発想は悪くない。この作品は観客との間…

「アナウメ」

日本/公演中(初日)/廃墟文藝部(後藤章大作・演出) 妻に空いた穴を埋める男の話。「廃墟文藝部」の長編は初観劇です。 暗く静かな寓話。男が女の空いた穴を埋めたがるのは古事記の頃からの習慣なのかしら。でも何かしらの穴はみんな空いているんだろうな…

「今、心が折れない為の俺のやり方」

日本/公演終了(マチネ)/crashrush(石神禿作・演出)戦隊ヒーローものの作家の前に作品の登場人物があらわれ、心残りだったことを成し遂げていく。初観劇です。 徹頭徹尾キャラメルボックス風味で、ウジウジした男がありえない体験に背中を押されるスト…

「ΛΛΛ かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと―」

日本/公演中(ソワレ)/マームとジプシー(藤田貴大作・演出) 食卓を囲む日常と移り行く時間。10周年記念として、過去の短編などを再構築した作品だとか。 生まれ育った家は、みんなが"帰ってくる"ための大切な場所だった。親の死、取り壊される実家。経…

「色即是空で無様なお前」

日本/公演中(ソワレ)/なんだかんだクレイジー(TERU作・演出) 戦後すぐのドサクサにまぎれ、奇妙な因習の残る村を訪れた女衒の物語。初観劇。 語られる言葉が薄く、まず設定が見えてこない。そこには飢えも苦しみも快楽も情欲も生死の境もない。劇場の…

「シアンガーデン」

日本/公演中(ソワレ)/少年王者舘(虎馬鯨作、天野天街演出) 古い共同アパートの住人の話を軸に、各部屋の境目があやふやになっていく。劇作が天野天街ではない最新作です。 少年王者舘らしさはふんだんだし、もはや魔法のような役者出現には毎度感嘆す…